はじめてコーティングの施工を考えている方へ

カービューティープロ札幌ドーム前 店長近江谷と申します。

ブログにてコーティング施工時の注意喚起を行っておりましたが、初めてコーティングする方には良く意味が解らない部分が多いという声がありましたので順を追って説明しようと思います。

ここでの説明は「乳化型ポリマー」を使用されたキーパーなどのガラスコーティングと言う名の施工性の良い商品ではなく、温度管理、湿度管理の相乗効果でしっかりと硬化するガラスコーティング、セラミックコーティングの事になります。

また、コーティング=撥水と考えてしまう方には難解の可能性もありますので、なるべく簡素に説明しようと思います。

何のためにコーティングするのか?

下記のように希望されるケースが多い。

塗装面を酸化劣化から守る。

数年前まではWAXが主流でしたが、有機性のWAXは数週間で流れ落ちるためにこまめにお手入れが必要でした。またWAX=油分はウィンドウへ油膜の発生やヘッドライトの劣化を促進等、紫外線の多い環境では長期的にはプラスティック部分を傷めてしまいますので車庫保管が望ましい。

酸化劣化を考える場合はWAXでは約不足です。

そこで主流になって来たのがコーティングです。

ポリマーコーティングからはじまって、現在の主流はガラスコーティングです。最新式の物ではセラミックというものもあります。

何れも塗装面を酸化劣化から守るための製品になります。

洗車をしやすいようにする。

これはディーラーのコーティングや洗車屋さんのコーティングによるイメージで撥水=コーティングと思いこんでしまっているからですが、ピュアなガラスコーティングは水を弾きません(親水性)です。しかし、イメージが勝っているため、水がはじかない=コーティングを掛けた感が無いと感じられるケースがあります。

この水の流れをコーティングの機能といいます。

撥水タイプ

良く洗車をされる方向けで洗車の際の水分拭き取りが楽になります。しかしデメリットとして水滴の流れが速すぎるため汚れが残りウォータースポットの懸念があります。

※個人的に大好きですが基本的にマメに洗車できる方向けと考えると、どうしても忙しい場合は接触角の鈍化、排水性の良いコーティングの施工によりウォータースポットの低減、セルフクリーニング効果により汚れが目立ちにくい低撥水タイプがお勧めです。

低撥水タイプ

筋状に水滴が纏まり汚れも一緒に動くのでセルフクリーニング効果に優れ、洗車サイクルを遅くする事がメリットです。と言っても洗車は重要です。

デメリットは水玉コロコロがないのでコーティング掛けた感が少ないのですが、近年お客様の目が肥え、撥水目的のお客様が少なくなって来ているので特に問題が無いかと。

撥水はガラスコーティングじゃなくても作れますしね。

この低撥水タイプは接触角やメーカーによって様々な言われ方があります。

例えば疎水性、カービューティープロ札幌ドーム前ではセラミックプロ9Hが該当します。

親水タイプ

水が幕状に流れ落ちるため防汚効果に優れ、雨シミなどのトラブルが最も少ない

コーティングは様々な性質の資材がありますが、例えばあまり洗車できない方に洗車が楽になると撥水タイプをお勧めした場合、雨染みや白い膜状の汚れで覆われる可能性が非常に高く、メリットは話していてもデメリットを説明されてなないケースが多いです。

汚れないようにする。

汚れなくなるコーティングは世の中には存在しません。しかし、上記の機能(コーティングの水流れ)で親水方向へ向かうと汚れが目立たなくなります。洗車しなくて良いと言う訳ではありません。

カービューティープロ札幌ドーム前では撥水だからダメ、親水だから良いと言う訳ではなく、使用環境においてベストと思われる水流れ(コーティングの機能層)をお勧めしております。

洗車頻度によるコーティングの目安

週1回以上の方は濃色問わず撥水タイプをお勧めします。

セラミックプロ9H 撥水仕上

SPGコート タイプShまたはH

PCX-S8

月1回~の方は低撥水をお勧めします。

セラミックプロ9H 疎水仕上げ

SPGコート タイプStまたはT
PCX-S9
PCX-V110(淡色、洗車機を使用)

月1回以上洗えない方は親水タイプ

SPGコート 親水
PX-V300

コーティングのメニュー

コーティングをどの状態のお車に施工されるか?

新車・経年車または使用過程車と状況により希望されるかと思いますが、コーティングの施工で大切な事は下地処理になります。

洗浄

ディティール洗浄(細かい部分の洗浄)

鉄粉除去洗浄
ケミカル洗浄(磨きの工程を少なくするため汚れは液剤で落とす工程)

脱脂洗浄

研磨

お車の状態や希望によって目標が変わる。
軽く磨くから強く磨く 等などです。

新車の場合

現状を保護するのみでお考えの場合は研磨無しコース(LEVEL0)での施工が可能

新車用下地処理(研磨)各コース

なぜ新車でも下地処理を強調しているのかは下記URLへ記載しております。

新しいお車の場合は保護を目的にされる方が殆どです。研磨を行わないLEVEL0では、部分に異常があった場合はその部分のみをテコ入れする0.5と言うコースも存在します。

これは必要な部分だけ磨きましょうと言う、本来の目的に沿ったコースです。

経年車の場合

経年車及び使用過程車 下地処理(研磨)各コース

下地処理について

Easy

状態が良いお車、コストを優先される場合の下地処理研磨です。

ライトポリッシュ

基本研磨コースです。
一般コーティング店の鏡面研磨以上がイメージが近いと思います。

ミドルポリッシュ

可能な限り洗車で出来るキズを除去、塗装面を平滑化させる事で新車以上の輝くを演出

一般コーティング店の復元鏡面研磨以上がイメージが近いと思います。

ハードポリッシュ

ミドルポリッシュでは対応が難しい場合

スペシャルポリッシュ

現時点で研磨で出来る最高の事を行うコースです。塗装にもよりますので現車確認が必要です。


コーティングの目的は大切なお車の塗装面を酸化劣化から守る事

しっかりと施工するために汚れを取る事を下地処理
その下地処理でも洗浄で終わらせる場合と研磨を行う場合がある

上記組み合わせが代金となります。

しかし、この考えでコーティングを行うとどこでも同じクォリティーかと言えばそうではありません。理論、設備、技術が伴っていることが必要です。

そちらを詳しく書いたものがコーティング施工で大事な事になります。

コーティングできれいになるの?に続きます。

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