ナンバープレートのベースおよび部品の取り外しについて ディテイリングは1か100ではありません。「長期で考えられるか」が大切です。

2018/1/25作成

2019/5 他社施工の日産スカイライン追加

2021/1 2021年現在の長期的な視点として

2023/4  BMW・X7追加

2023/5 トップ画像、ミニに入れ替え

ナンバープレートのベースについて

カービューティープロ札幌ドーム前ではナンバープレートのベースはナッター処理されて確実に大丈夫な車以外は外しません。

輸入車の多くが直接ビスで固定されている場合が多く、1回ぐらいの取り外しでは問題は無いのですが、確実にネジ山を弱くしてしまいます。

※自己満足のため、これぐらい大丈夫だろうと言ったお客様の資産を蔑ろにする考えは持ち合わせません。

弱くなった場合は少し大きめのビスで絞めれば良いのですが確実にネジ穴は広がります。

広がると言う事はバンパーの穴が広がると言う事です。

※TOP画像はベースを外しておりませんが、撮影後ナンバープレートを外して別途洗浄しております。

取外しは希望されるお客様だけ

お客様が望めば部品の取り外しはしますが、必要な時意外(それはコーティング施工時程度ではないと考えます。)は外さない方が良いと言う考え方です。この考え方は他の部品やアルミホイールコーティングも同様であり自己満足ではカーディテイリングは成り立ちません。

VWゴルフ8はいじり防止のために蓋がしてあり、容易に外せない様対策しております。

これの意図はネジ穴のトラブルです。

この様なナッターなどのネジ処理されている部分は通常外して施工致します。
※ランドクルーザープラド

根拠

30年ほど前は車検の都度にお車を乗り替えられる方が多かったのですが、バブル崩壊後はそのような方も少数になり、1台のお車を長期間乗られる方が多くなりました。その為、下回りの防錆塗装やコーティング等、今までのシャーシブラックやWAX等にかわり耐用年数の高いものや差別化した製品が多くなっている事はご存じかと思います。

コーティングは洗車屋さん、コーティング屋さん、磨き屋さん等様々な方向性の店舗がありますが、カービューティープロ札幌ドーム前は基本はカービューティープロの技術(日本に入ってきて40年)、応用でセラミックプロの技術を1台のお車に提供しております。

この事から、1台のお車を長期的視点で考える事が大切であり、カーディテイリング業の原点と考えます。

何も知らないお客様は「外してまで施工してくれた」と感謝するのかもしれませんが、長期にお乗りになられ一度でも嫌な思いをしたお客様は、この考え方に賛同してくれております。

その嫌な事とは

例えば「隅々までコーティングを塗りこみます。」と言う考え方があるとします。お客様から見えれば「手間を惜まないで作業を行ってくれた」と、その場は思うかもしれません。

他社施工の日産スカイライン

1年後下記のスカイラインのようになる可能性があります。(2019年追記)

記事抜粋

この様な場所にもスケールの固着が目立ちます。ちょっとこれは頂けません。

お客様とお話しすると洗車はしっかりと出来る方ですので、この場所を手を抜くとは考えられないし、実際、同じお客様の当店で施工したのコーティング車両ではこの様になっていない。

塗れば良いと言う単純なものではありません。お客さまの環境、使用状況、指向性をディスカッションする事が大切です。経験不足の方が他コーティング店と差別化をするために陥りやすい施工パターン

見解

多層式ガラスコーティングでトップコートを固まらないタイプのコーティングと思えるもの(プラスチックボトルに入っている様なタイプ)は、お客様から見えれば層と感じられるかもしれませんが、実際には層ではありません。

ベースガラスコーティングに無機汚れが付きやすい事を理解(弱点)しているからこそのトップコート施工であります。

この手のトップコート、ベースガラスコーティングのトラブルを少しでも防ぐと言う考えから施工されるケースが多く、レジンやポリマー、惨い場合はWAX(有機汚れを寄せやすいので本末転倒)を塗られるケースもあります。

しかしこの場合のトップコートは一時的な犠牲被膜の場合が多く、数週間から数か月で流れてしまいます。もともとベースコーティングの弱点を補うための素材が流れてしまうという事はベースの弱点が露呈すると言う事になりますので無機汚れ(シリカスケール)が付きやすいのですが、それを防ぐためには早めの洗車しかありません。また紫外線を防止すると言われるケースもありますが、実証した結果全く変わりがない製品もあります。

気になる方は検索で気になるコーティング名称 紫外線で検索してみて下さいね。

トップコートにつて



WAX

当該スカイラインの場合は、お客様は車庫保管、車は年数回の使用で冬季は乗らない方、洗車は良く行うそうですが、水分の中のカルキやミネラル分が短期間で固着した(白い痕がミネラルスケール)痕がびっしりです。

カービューティープロ札幌ドーム前でも初期の頃は、エシュロンを使って同様に隅々まで施工したものですが、上記のように発生した経緯があり、コーティングは塗ればよいと言う考え方は捨てました。

これはお客様が再施工やメンテナンスで入庫されるからこそ、コーティングを長期で見た場合の状態に気が付く訳であって、施工の経験値が少ない場合やリピート性が悪いお店であれば、目の前の自己満足だけで終わるところでした。

幸いエシュロンの場合は専用クリーナーで簡単に除去は出来ましたが、ご紹介したスカイラインの場合は除去不能、除去する方法もありますがとても強すぎるケミカルの使用のために車体を傷める可能性がありますので、除去を試みる場合は再塗装を視野に入れ、リスクを理解された上で試みる必要があります。

※必要であればスカイラインのオーナー様のレポートを依頼する事も可能です。

【重要】隅々までコーティングを塗りこみます。は良いのですが後の事を考えてますか?

「隅々までコーティングを塗りこみます。」と言う考え方があるとします。お客様から見えれば「手間を惜まないで作業を行ってくれた」と、その場は思うかもしれません。

その場合の隅々ですが、給油口、ドアの内側、トランクの内側等様々ですが、この様な場所は基本的にお手入れが良くできる洗車マニアのような方以外はガラスコーティングを行わない方が良いです。

ナンバープレート土台を外してボディと同じコーティングを施工された場合

洗車の際、または定期的に(雨に当たった場合や海岸線を走った後)必ず土台まで取り外して洗ってください。ミネラル分が固着(ミネラルスケール)します。 白いお車の場合は洗浄できない状態が続くと、その部分に黄ばみが発生する可能性があります。その黄ばみは最悪除去できなくなる可能性があります。また

巻頭でも説明させて頂きました、

「輸入車の多くが直接ビスで固定されている場合が多く、1回ぐらいの取り外しでは問題は無いのですが、確実にネジ山を弱くしてしまいます。(これぐらい大丈夫だろうと言ったお客様の資産を蔑ろにする考えは持ち合わせません)弱くなった場合は少し大きめのビスで絞めれば良いのですが確実にネジ穴は広がります。広がると言う事はバンパーの穴が広がると言う事です。」

毎回の洗車で脱着を行ったらどのようになるのでしょうか? また、洗車のための取り外しは面倒くさくないですか?

なのでこの様なお手入れが出来ない場所(出来にくい場所)はコーティングするべきではありません。

下記画像は他社様コーティング施工済車

ナンバーベースを外して頂いて研磨を行い、2層式ガラスコーティング(べースガラス、トップ固まらないコーティング 良くある2層式)を行ったそうです。

施工した時点ではきれいだったとの事ですが、黄ばみが発生したことで除去を頼まれました。

が、除去不能でした‥

2層式コーティングでもベースの弱点を補うためのトップコートが有機質の為に発生してしまったもの、またはベースコーティングの弱点が露呈したものと考えられます。

頻繁にお手入れが出来ない部分はこの様になる可能性がありますので、極力この様な部分にコーティング(または有機質の多いトップコート)は行わない方が良いです。これは先の画像のドア戸袋やトランクの水が通る部分も同様です。

こちらも2層式で隅々まで丁寧にと言われコーティングされた車両

高年式車ですが黄ばみが多い

コーティングした場合は、黄ばみやスケール(水シミ)の固着を防ぐためには、洗車の際に毎回ナンバーベースを外して洗車して下さい。ドア戸袋に関しては必ず水分のふき取りを徹底して下さい。

当店の多層コーティングはセラミックプロ9H、完全2層式ガラスコーティング「SPGコート」はベースの弱点を補うためのトップガラスコーティングではありません。ですので完全2層式ガラスコーティングと表記しております。黄ばみはありえませんが、洗車できない部分には水シミが多少つく場合がありますので(専用クリーナーで除去可能)必ず水分のふき取りは行ってさい。

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長期的視点と言う考え方

これが長期的視点と言う考え方で、経験が少ない方は1か100でしか物事を考える事が出来ず、またお客様も代金を払った以上、より手を掛けてくれることをサービスと思われる方の場合は、いったん考えを改めた方が大切な資産である愛車を長期的に労わる事となるでしょう。

もちろん短期でお乗り換えられる方はそんなの関係ないですが。

樹脂専用ガラスコーティング(PCM-820)

樹脂部分はナンバープレートベースを外して樹脂専用コーティング(PCM-820)を施工させて頂く事があります。施工する条件としましてはお客様の環境、洗車頻度指向性を重要視しております。

樹脂専用コーティング(PCM-820)はボディー用ではなく樹脂に対して作られたガラスコーティングですので、このようなナンバープレートのベースなど裏側でも安心して施工出来ます。他社様のボディー転用で樹脂部分をコーティングした場合は激しくシリカスケールが固着しますので、基本的には行わない方が良いでしょう。

なぜ部分専用にコーティングがあるのか?
ボディーと同じものではないか??

アルミホイールコーティングの場合

よくアルミホイールを外してコーティングを希望されるお客様がいらっしゃいますが、タイヤ交換などで数分だけ1本上げた状態では特に問題が無いでしょう。しかしアルミホイールコーティングの場合は洗浄から乾燥、脱脂、焼付迄入れると数時間を要します。

その間1本だけ上げた状態では車体に異常(その場は判らないかもしれませんが)が出てしまう可能性があります。これは新しいお車を頻繁に交換されている方は判り得ないかもしれませんが、長年同じ車に乗っていてサーキット走行で頻繁にブレーキのエア抜きを行っていると、なんとなく変な感じが良く判ります。


それを防ぐためにメンバーセンターへジャッキを掛けて、その後リジットラックを掛ければ上記のダメージは防げますが、リジットラックを掛けた痕跡が生じますしメンバー等への負担も危惧するところです。

数十年乗ったお車の場合は気にもしないのでしょうが、新車の場合は大切な資産!コーティングごときで、その様な固定方法では作業を行いたくはありません、行うときは致命的な時だけと考えます。

アルミホイールコーティングの場合は2注リフトでの作業が当然であり、お客様の大切なお車を考えると安易には外して出来ない作業です。

何事も出来るではなく、どの様に行うが大切です。

意識の高いディーラーさんや修理工場では当たり前の作業例

札幌市のレクサス月寒様 レクサス東苗穂様 レクサス宮の森様にご協力いただきました。

BMWディーラー 国際興業様は月寒と宮の森様でご協力を頂きました。

他のディーラー様でも対応してくれる場合があるかもしれませんが、このページの通りの説明をさせて頂いた上でのご協力ですので、お客様の大切な資産と言う意識が高いディーラーさんと認識しております。

もちろんお客様が取り外しての作業を望めばジャッキアップして行いますが、まずは意味を判って頂けると助かります。

深く考えない、または高剛性ボディーを体感できていない方は片側ジャッキアップなど平気で作業を請け負いますので気を付けてくださいね。

カービューティープロ札幌ドーム前の採用基準

車好き洗車好きだけではNG!

当店は車好きだけではダメです。車が好きは悪くはありませんが、コーティングはお車を守るものです。また研磨は傷んでいた塗装面をリフレッシュするために行うものであり長期的視点が必要ですので大切に考えられるかが必要です。

お店の施工者によっては短期でお車を乗り替える方、新車大好きな方、様々な施工者がいらっしゃいますが、この業界は大切に自分のお車を維持してきたかが求められます。

また、車好きな方は様々なうんちくが詳しいものです。実際に乗られているオーナーに薄っぺらいうんちくを語られても不快な思いをさせるだけと思いますので個人の嗜好は否定はしませんが、自身のお車を長年大切に扱ってきたか否か。それが求められます。 

【コラム】接客及び人材について

私自身が自動車免許取り立ての頃、自動車関連業者様へ相談すると職人気質の方が多く、その対応はあまり良い物は言えませんでした。しかし技術力は良い傾向にあったので自信の表れと解釈しておりました‥ 詳しく下記リンクより

コーティング屋さんの現在所有されているお車は?

例えば旧車をお乗りの場合、キレイに維持していると言う事は水分や錆に注意してるはずですし、保管場所の概念やセキュリティーもしっかりとした考え方があります。

しかし新車を良く乗り換えられている場合は、そのお車がどのようにしたら傷むのかが理解できません。

また車は好きではある物の、実際に所持をし、維持をして不満点、改善点を見出せなければ、ただの車好き。その場合は薄い知識だけが豊富な人が多く、目の前の事しか考えられなくなる視野の狭い施工者が量産されるのです。

買いもせず文句ばかり言われる方とか

コーティングご依頼の際には、店主、店長及び従業員のお車を見せてもらって下さい。

ディテイリング業の本質が見えます。

例えば旧車をお乗りの場合、キレイに維持していると言う事は水分や錆に注意してるはずですし、保管場所の概念やセキュリティーもしっかりとした考え方があります。

しかし新車を良く乗り換えられている場合は、そのお車がどのようにしたら傷むのかが理解できません。

また車は好きではある物の、実際に所持をし、維持をして不満点、改善点を見出せなければ、ただの車好き。その場合は薄い知識だけが豊富な人が多く、目の前の事しか考えられなくなる視野の狭い施工者が量産されるのです。

業界歴20年以上「TANAKA」

平成3年式ラングラーとハーレーを所持しております。ラングラーは自分が買ってから30年経過しました。この車は長渕剛の映画「オルゴール」で砂浜を走っていたシーンがあるのですが、そちらと同じ型式です。

inagaki

札幌へ戻ってからは好きなダイハツ・コペンを購入して休日はオープンで楽しんでおり、旧車に位置する車両ですがとても愛着がありましたが、実生活には厳しく2022年の大雪の際にFFでの雪国生活に疲れ、現在はRAV4ランドベンチャーに乗り換えました。樹脂部分の状況は誰よりも把握しております。

2022年現在の長期的な視点として

プロテクションフィルムを貼れる技術があるか否か?

これ、ヘッドライトを研磨していると分かるのですが、黄ばんだヘッドライトを研磨を行ってもハードコートが痛むとすぐに元に戻ります。なので現在ではリペアと言う技術が主流になりつつあります。痛んでしまうハードコートを撤去して表面を科学薬品で溶かして定着すると言う技術ですが、耐用年数は約2年と磨いて数か月で元に戻るよりは良くはなりました。

しかし、プロテクションフィルムが出現し、耐用年数が理論値で7年ほどまで伸びる事が実証されてきました。紫外線の影響を避けている事が大きいです。

コーティング材にも対UV製の物もありますがプロテクションフィルムにはかないません。

つまり、2022年現在においてプロテクションフィルムまで施工できる技術を有する事は、コーティングの原点である長期的な視点を持っていると言っても過言ではありません。

【人材】時間の考え方とスタッフについて

お店の選び方

こだわりと意固地は別物です。

※注意(自身でこだわりと表現される方は経験不足により長期の考えが無い場合があります)

こだわりとは

これは私の持論ですが「こだわり」とは人に言われるもの

「あそこのお店は〇〇にこだわっている」とか

自分で言うのは、ここは他店と違うと言うアピールですが、

アピールとこだわりを勘違いするようなタイプは押付けが強く、また勘違いするからこそ人の話を聞けなく成長が止まっているとも考えられます。

カーディテイリング業(コーティング、磨き)は毎日が進化している業界ですので、凝り固まった自称こだわりは百害あって一利なし、単なる意固地なだけです。

「時間を掛けて丁寧に」の裏を返せば

理論が無いので時間がかかる。

それを丁寧と勘違いされてる。

意図的に時間工賃を稼ぐ。

事があります。

https://pro-sapporo.com/blog/?p=73657

合わせてお読みください。

コーティング施工及び各作業で大事な事

こだわりと意固地は別物です。