ムートン洗車によるトラブルが多発しています【注意喚起】

近年、「ムートンは柔らかいから傷が入らない」という認識のまま洗車を行い、塗装面に深刻なスクラッチが発生するトラブルが非常に増えておりますが、本年に入りさらに加速。

結論から言うと、ムートンは構造的にキズのリスクが高い洗浄道具です。

見た目の柔らかさと安全性は一致しません。

特に濃色車は注意が必要です。

■ ムートンが危険な理由

✔ 羊毛は研磨工程にも使用される素材

羊毛(ウールバフ)は実際にポリッシャー研磨でも使用される素材であり、
塗装に対して作用力が強い繊維です。

「柔らかい=安全」ではありません。

✔ 繊維の奥に異物を抱え込む構造

ムートンは毛足が長く密度が高いため、

  • 鉄粉
  • 黄砂

などを内部に保持しやすく、
その状態で擦ると研磨と同じ状態になります。

✔ 異物を目視確認できない

スポンジと違い、内部に入り込んだ異物が確認できません。

つまり、

👉 汚れている事に気付かず擦り続ける
👉 気付いた時には傷だらけ

という事故が起こります。

✔ 特に黒い車は被害が深刻

ソリッドブラックや濃色車では、

  • 洗車1回で無数のスクラッチ
  • 艶低下
  • 白ボケ

が発生するケースも珍しくありません。

■ 実際に多いトラブル例

  • 新車購入直後なのに傷だらけになった
  • コーティングしたのに艶が落ちた
  • 洗車するほど傷が増える
  • 黒い車が白っぽく見える

これらの原因の多くがムートン洗車です。

■ プロがムートンを使わない理由

プロの現場では、

管理できないリスクは使用しない

という原則があります。

ムートンは

  • 異物管理が困難
  • 状態確認が困難
  • 洗浄効率も高くない

ため、使用しないケースが一般的です。

■ 安全な洗車の基本

安全性が高いのは

✔ 洗車専用スポンジ(異物確認可能)
✔ 適切なシャンプー希釈
✔ 十分なすすぎ

です。

なお、

マイクロファイバーは拭き取り用途に最適であり、洗浄には不向きです。

洗車スポンジの有効性【なぜ安全なのか】

洗車において最も重要なのは 「塗装面に異物を擦り付けない構造」 です。
その点で、専用スポンジは非常に合理的な洗浄ツールです。

■ スポンジが安全な理由

✔ 表面の細孔構造が潤滑を生む

スポンジは無数の気泡(セル構造)により、

  • シャンプー液を大量保持
  • 洗浄中も液体を供給
  • 摩擦を低減

します。

これは 液体潤滑層(Lubrication Film) を形成し、
塗装との直接接触を減らす効果があります。

✔ 異物を内部に逃がすクッション構造

スポンジは弾性体のため、

  • 砂や粒子が圧力で内部へ逃げる
  • 表面圧が分散する
  • 点接触になりにくい

結果としてスクラッチ発生リスクが低下します。

✔ 異物の視認性が高い

ムートンやクロスと違い、

👉 表面に異物が見える
👉 すぐにすすげる

という管理性があります。

安全性はここが非常に重要です。

✔ もみ洗いが容易で常にリフレッシュ可能

1パネルごとに

  • バケツ内でもみ洗い
  • 汚れ排出
  • 再度シャンプー吸収

が簡単に行えます。

つまり、

常にフレッシュな状態で洗える

というメリットがあります。

■ 洗浄中に発生する「負圧効果」

スポンジは押し付けて離す動作で

  • 吸引(負圧)
  • 液体交換

が発生します。

これにより

✔ 目地から出た砂を吸い込む
✔ 塗装面から異物を離脱させる

という作用が起こります。

これはクロス系素材にはほぼ無い特性です。

■ メリット

✔ 洗車傷リスクが低い
✔ 管理が簡単
✔ 再現性が高い
✔ プロ作業に向いている

■ デメリット

  • 新品時はやや硬い(慣らし必要)
  • 形状によっては細部が洗いにくい

その場合は小型スポンジ併用で解決できます。

■ まとめ【重要】

ムートン洗車は

❌ 傷が入りにくい道具
ではありません。

むしろ構造的には

✅ 傷が入りやすい道具

です。

愛車を守るためにも、

「柔らかそう」というイメージだけで道具を選ばない事が重要です。