結露とコーティング施工についての重要なポイント
コーティング施工を検討される方の中には、何を基準に判断すれば良いかわからない方も多いかと思います。
施工において重要なポイントは大きく分けて以下の3つです。
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液剤(コーティング剤)
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環境(施工場所の温度・湿度など)
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人材(施工者の技術)
環境の重要性
環境とは必ずしも立派な建物である必要はなく、コーティングを行う上で「環境を考慮する姿勢」が何より大切です。
特に東北や北海道など、冬季に低温環境での施工を余儀なくされる地域では、環境をより深く考える必要があります。
厳冬期の施工温度と湿度の問題
厳冬期における施工温度は非常に重要ですが、そこから派生して問題になるのが湿度です。
例えば、工場などでよく使われるジェットヒーターは温度を上げる点では有効ですが、燃焼時に湿度を上げてしまうため、ガラスコーティングには不向きです。
湿度が高い環境で施工すると、初期硬化が不安定となり、数週間で表面にシミのようなスケールが固着し、メンテナンスが頻繁に必要になることがあります。
その中の【厳冬期におけるコーティングの施工温度について】は特に大事です。
【施工環境】非常に大切な厳冬期における札幌及び北海道でのコーティング施工温度・湿度について ジェットヒーターは湿度が多すぎコーティングには不向きです。
この施工温度を考えていくと次の問題点が出ます。
それは湿度です。
ジェットヒーターの問題点
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灯油が燃えるとCO₂(二酸化炭素)とH₂O(水蒸気)が発生します。
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1リットルの灯油燃焼に対し、約1リットルの水蒸気が発生し湿度が上昇する。
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湿度が高い環境ではコーティングの加水分解や脱水縮合が不十分となり、白濁や硬化不良を引き起こす恐れがあります。
そのため、燃焼ガス中の水蒸気を室内に排出しないFF式ファンヒーターなど、湿度を押さえた製品の使用が必須です。
結露の影響
結露は内外気温差によって窓ガラスや壁面に発生し、湿度が非常に高い状態となります。
このような環境での一般的なガラスコーティングの施工はおすすめできません。
施工環境の湿度は、一般的に35%~60%が適切とされていますが、北海道など寒冷地ではこの基準から外れるため、環境調整が必要です。
湿度管理と床の状態
湿度管理で特に重要なのは床面の状態です。
コンクリートの打ちっぱなし床は水分の乾燥が遅く、湿度が高いままになることが多いため、防水塗装が効果的です。
ただし、安価な塗装は排水性が悪く湿度を下げる効果が低いので注意が必要です。
防水工事の専門業者(防水屋)による防水塗装が望ましく、スムーズな排水が可能となるため湿度が短時間で正常値に戻ります。
まとめ
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コーティング施工において「環境(温度・湿度)」を深く理解し管理することが重要です。
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厳冬期の施工は特に湿度上昇に注意し、ジェットヒーターの使用は避けるべきです。
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適切な暖房機器(FF式ファンヒーターなど)と床の防水処理で湿度管理を行いましょう。
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施工環境を整えることで、コーティングの性能を最大限に引き出し、長期的な品質維持が可能となります。
カービューティープロ札幌ドーム前では、これらの理論を基に常に最新の施工環境管理を心がけております。