冬期間及び低温施工を余儀なくされる北海道におけるコーティングの注意事項
この様にシャッター開けっ放しでは温度を維持する事は困難。
また研磨の際にチリの混入が考えられ、磨き傷(バフ傷)を招き無用な修正を必要とされます。つまり過研磨を招きますので通年のNG行為です。
その場合、特殊な照明がなく蛍光灯のみで磨くという暴挙も良く見受けられます。画像はチリホコリが噛みこんで磨いたため発生したと思われる痕跡です。
たまにディーラーさんの裏側で出張業者が研磨作業を行っていることを見かけますが信じられません。
※画像クリックで「経年車トラブルへ」
こちらのページでは「冬期間におけるコーティング施工の注意事項」をピックアップして記述します。
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防寒着を着てコーティング作業
防寒着を着てコーティング作業と情報発信される方がいますが、「コーティング=作業 塗るだけ」と言う考えで思考が止まっておられます。
コーティングは常温で施工するもので、寒いと言っている時点でアウトです。
また、ヒーターによる熱処理なども考えられていないケースがほとんどで硬化をまったく考えていない典型だと思います。
夏も冬も一緒の訳が無い!
コーティングは温度、湿度による化学変化で被膜を形成する製品ですが、そのためには基準となる関東での常温( 温度20度前後)で行わなければなりません。その温度管理に対して何も考えず施工されるケースが北海道では特に目立ちます。
特徴として
撥水タイプのコーティングしか取り扱いが無い!
ガラス被膜は基本親水性(水を弾かない)ですが、機能を付与するためフッ素などの撥水成分を付与しております。
つまり温度によってガラス被膜を形成できないが撥水させる事でガラスコーティングを意識させる行為が目に余ります。
これはガラスコーティングを作るではなく単なる作業行為となり、セラミックだろうとガラスだろうと言われてもWAXと何も変わりません。
単なる撥水はガラスコーティングを行わなくとも作り上げる事が出来ますし、油分の多いコンパウンドの使用でも水は弾きます。脱脂不良の場合でも水が弾けばコーティングと言う考えなので手順方法温度湿度を何も考えられないのです。
コーティングを検討される場合はナチュラルな被膜 親水タイプを取り扱っているか否かの確認が必要です。
【注意】
コーティング施工時は作業ブース内温度は16度以上、またはパネル温度は24度前後を保つことは北海道で必須です。
非常にに大切な冬期間の施工温度について
※スタンダードガラスコーティング「PCX-V110」施工時間
〇初期硬化の考え方
常温時(20度前後) 塗布より拭き取りまで約20分
冬季間 30分以上 硬化を確認しながら5分ごとに確認する事
※室温及びパネル温度16度以下ではひと晩置いておいても加水分解、脱水縮合(固まりません)
拭き取り後2時間は水に触れてはいけない(常温)
対策
—初期硬化まで—
パネル温度を常温まで上げる必要がある(温水による洗浄)
施工環境を常温まで上げる必要がある(冬の場合)
施工環境を常温まで下げる必要がある(夏の場合)
この際、温度と湿度で硬化するので、ジェットヒーターなど大量に灯油を消費する暖房器具を使う場合は湿度過多による初期硬化不良になる事多いので適正な湿度になる機材が必要、また床面も防水処理を行い湿度が多い環境を改善する必要がある。
—ここまで—
〇本硬化
常温で2~3週間を要しますが、この時が不安定な皮膜になりますので塩カルや鳥フン、酸性雨などの受けやすい状態と言っても過言ではありません。
常温で2~3週間で本硬化なので、氷点下では?
なので
カーボンヒーターによる焼付処理、及び24~5度のエージング時間を設け本硬化させて出庫する。
—ここまで—
温水洗車に始まりカーボンヒーターによる焼付処理、乾燥時間をただ置いてあるだけではなく、温度湿度を保ち適正なエージングなどですが、これ意外と軽視されている部分です。
硬化型コーティングは良いのですが、どういった条件で硬化するのでしょうか?
硬化型と耳にした場合、下記を確認してください。
初期硬化は温度を何度で何時間?(気温、室温、パネル温度)
完全硬化まで常温で何日掛かるのか?
カーボンヒーターによる焼付処理を行っているのか否か?
氷点下で硬化するだなんてあり得ません。
最近、お客様よりコーティングは硬化型ですか?とよく質問されるのですが、お客様もコーティングについて詳しくなったもんだと感心してしまいます。
そこで話し込んでいくと、どういった経緯で硬化型とかを知るきっかけになったのか?と言う話題になる訳で、
コーティング施工店から聞いた。
ネットで見たと言ったもものが大半です。
たしかにコーティングは硬化型、非硬化型がありますが、今回は硬化型について自分の見解を記述してみたいと思います。
硬化型コーティングを硬化しない条件で施工している可能性が大ですよ。
質問から抜粋
Q,北海道は物凄く寒いですがコーティングは問題なく出来るのでしょうか?
A.寒い北海道でもコーティングは出来ますが、定着は疑問があります。と言うのはガラスコーティング・セラミックコーティングは硬化するためには温度を湿度の関係が非常に重要です。
しかしながらほとんどのコーティング施工店は熱の事に関しては何も考えられておらず、せいぜい雨にひと晩当たらなければOKと言った考えしか持っておりません。詳しくはこちら「 冬期間及び低温施工を余儀なくされる北海道におけるコーティングの注意事項」をご覧ください。
また同じようなご質問でガラスコーティングはメッキに塗れますか?と言ったケースもあります。こちらのメッキには塗れはしますが定着はしません。(定着するガラスコーティングもありますが、それすら理解されていないケースがほとんど)
塗れはします。
しかし肝心なのは定着です。
その定着させるためには徹底した油分の除去ですが、ではなぜ油性のコンパウンドを使うのでしょう?矛盾してますね。研磨する事で定着率を上げると言われるケースがありますが、塗装で言う足付けの事だと思います。足付けは結構粗い研磨ですのでコーティング業者が研磨する細かいようなものではありません。ピカピカにすることで足付けが出来なくなります。なのでしっかりした理論の脱脂が必要なのです。
ビニールカーテンを使われていないか? 冬季は完全にアウト!
シャッター開けっ放しよりはマシですが外気が入り込みやすい、外光が入りやすい環境では研磨、コーティングには適しておりません。また湿度、温度、セキュリティーを考えるとNGです。
参考までに下記の「コーティング・クリーニングの施工環境について」をリンクさせておきます。
【湿度】ジェットヒーターを使われていないか?
ポイント
工場でよく見かけるジェットヒーターは温度と言う観点では良いのですが、燃焼時に湿度を上げてしまいます。これがガラスコーティングには大敵で、湿度の多い環境でコーティング施行する事により初期硬化時に不安定になり、数週間でコーティング表面にシミではなく、スケール部分が固着してしまい短期間でのメンテナンスが必須になりますので、施工環境には注意しましょう。
コーティングは加水分解、脱水縮合によりガラス質へ転換させ硬化しますが、湿度の多い環境ではその過程において硬化不良や白濁を招く恐れがあります。
しかしこの温度では乾燥はするもののコーティングの硬化と言う点では物足りなく、また低温加熱は初期の雨ジミの原因になりますので焼付処理が必要です。
コーティング後、3か月程度で白いもの(スケール)が全体に固着するケースの考証
冷水で洗ってませんか?
ポイント
コーティング施工時は作業ブース内温度は16度以上、またはパネル温度は24度前後を保つことは北海道で必須です。
泥等を落とすファースト洗浄時では問題はありませんが、コーティング施工時には最低でもパネル温度は16度以上は必要です。
パネル温度を上げるためと汚れを落とすための温水洗浄は北海道では必須です。
洗車及び脱脂洗浄は当然の如く温水を使い、油分の除去はもちろんコーティングに不向きな低温状態を解消します。
青森県の超ベテラン「カービューティープロ・フォーマシャイン」太田PROのコメント
パネル温度の確認は品質の安定を求めた場合は必然の行為です。
たったひと手間が大切と考えます。
この工程を省略すると安価になります。が、脱脂不良のため定着が弱いので気温の低い北海道では芳しくありません。
以前、洗車の時の温水について問い合わせであったのですが、温水はパッキンなどのゴム類を硬化させるので使わないとおっしゃったお店があるそうで、疑問に思ってご相談頂きました。
温水でパッキンが悪くなるようであれば屋外で使われる車は耐久性が無いと言う事になります。あっ!もしかしてワイパーですか?もちろん対策しておりますよ(笑)
う~ん
どうしちゃったのでしょうか?車業界
紫外線の方が影響強くないですか?
温水について
洗うのは誰でも行えます。冷たい水でも洗えます。
何を目的にしているのか?その一歩先を考えなければなりません。
文章はしっかり読む事を心がけましょう。また、行わない理由を考えるのは簡単です。
しかし行う事を考えるのは面倒なのですよ。
行わないことを(省略する事)を考えるのではなく、行う事を考えると全てに意味があるのです。
北海道でコーティング依頼される時の最重要ポイント
画像の様にパネル温度をしっかりと温めて施工する事が当たりまえなのです。
ポイント
温度が低ければコーティングの効果促進に影響が出ますのでシャッター開けっぱなしやビニールカーテン、大型工場や出張でのガラスコーティングは作業を行っただけであり定着は全く考えてられないと言っても過言ではないでしょう。
氷点下なのに無視される「カーボンヒーターによる焼付処理」
厳冬期及び気温16度以下における北海道、札幌市でのコーティング作業では必須の工程です。
塗装もコーティングも「どれぐらいの熱を吸収させ、冷やすことが大切で硬度が増します。
カーボンヒーターによる熱入れは気温の低い北海道では当たり前の作業工程と考えます。
この工程は非常に大切なのですが、多くの場合は無視される工程です。
それは何故か?行っていても行っていなくてもお客様はわからないからです。
また、メーカーも施工性の良いコーティング剤を好まれる事から不要と言って販路を広げますので思いこまれているケースが多い。熱を入れて悪いことは何一つありません。
作業中は暑いからと温度管理を考えない、設備の問題でカーボンヒーターを導入できない、または経費の問題で導入しない。
そのようなコーティング施工店は北海道は殆どです。
北海道ではガラスコーティング、フッ素樹脂コーティングではのカーボンヒーター(旧遠赤外線ヒーター)が必須と考えます。もちろん無くてもコーティング施工は出来ますが(フッ素樹脂コーティングの場合は過去に比べ施工単価を安価にするため手順を省略可されたコーティング剤を使われる傾向にあります。その意味すら理解されない事も多い)
どの様なコーティングを行っても、最終的にヒーターで熱を入れないと意味がありません。
しかし、北海道のほとんどのコーティング屋さんは、このヒーターの意味すら理解していないところが多く、例えば接着剤や塗装で考えた場合、ドライヤーなどで温めてあげると乾燥が早かったり、しっかりと硬化する。コーティング材もそのようなイメージです。
ポイント1
コーティングの場合は施工して本当に硬化するまで、常温で3週間と言われております。
つまり、一般のコーティング店の場合は生乾きで出庫するケースがほとんどで、その際に酸性雨などの外的要因がある場合はウオータースポットになりやすく、また塗装にはあまり良くはありません。
なのでヒーターで熱を入れ焼付処理をして出庫するが本来の姿であり、特に真冬の氷点下時では、常温硬化するコーティングが氷点下で硬化すると考えてしまうのは問題だと僕は思います。
あなたのコーティング、施工温度は何度ですか?
寒い北海道ではにカーボンヒーターによる熱入れは当たり前の作業工程と考えます。いや出来ればコーティング施工時はどこの地域でも必ず行って欲しい作業です。コーティング塗っておしまい?いや心があれば疑問を抱き、施工したコーティングを良い状態で完成したいと考えるはずです。
この工程は非常に大切なのですが多くの場合は無視される工程です。
それは何故か?行っていても行っていなくてもお客様はわからないし意味すら知らないからです。
また、メーカーも施工性の良いコーティング剤を好まれる事から不要と言って販路を広げますので不要と思いこまれているケースが多い。
熱を入れて悪いことは何一つありません。
熱の入れないセラミックコーティングより熱入れを行ったガラスコーティングの方が性能は上です。
しっかりしたコーティング施工店では焼付処理が常識です。
昨今様々なメーカーよりセラミックコーティングが発売されてきております。しかし導入しやすいように設備の悪くても簡単な講習を受けるだけで取り扱えるケースが多くなりつつあります。自分の知る限り、カーボンヒータ(遠赤外線乾燥機)をお持ちのお店は北海道では殆ど無いので、厳冬期の北海道はどのように硬化されるのでしょうか?
沖縄でも北海道でも施工法は一緒? それはおかしい話です。
自分の尊敬する東京のアクティブガレージ様の考え方
しっかりした施工店は当然のようにお話されております。
カービューティープロ札幌ドーム前と通常のカービューティープロ施工店の違い
様々な考え方がありますので、どれが正解と言う事はありませんが、カービューティープロ全体としてみれば磨き屋さんです。
コーティングの水締め
最近お客様からの質問で、様々なコーティングでの比較を質問されるケースが多くなってきており、年々とレベルが高くなってきて驚きを隠せません。
今回はなぜか急に多くなってきた「水締め」についてです。
まとめ
ここでお伝えしたいことは施工する環境の中でも非常に大切な温度の事です。
作業ブースが16度以上
塗装面温度が20度以上
湿度(結露)の対策として
ジェットヒーターは使わない(湿度が多い)
ブルーヒーターはOK(湿度が少ない)
深夜の温度管理の徹底
カーボンヒーター及び短・中・長波 遠赤外線ヒーターによる焼付処理
※甘焼きは初期不良を招きます。
これをしっかり行う事が大切であり、厳冬下の北海道ではコーティング作業に必須である。
硬化型と耳にした場合
初期硬化は何度で何時間?
完全硬化まで常温で何日掛かるのか?
カーボンヒーターによる焼付処理を行っているのか否か?
を確認してください。
コーティング施工で大事な事
コーティング施工で大事な事は下記にもUPしておりますが、厳冬期における最低基準を書かせて頂きました。
非常に大切 施工環境について
コーティング専門店以外ではカーディーラーや修理工場のコーティングがありますが、同じピット内でオイル交換や防錆塗装、ハード面の作業をしている環境ではチリ、ホコリ、オイルミストが舞い、ホコリを巻き込み余計に傷を増やす原因にもなりますので施工環境としては疑問があります。